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Q:10 新人を叱ったら出勤しなくなってしまった
デイサービスの管理者です。最近非常勤で入った新人が、あまりにやる気が見られず何度注意しても反抗的な態度を取るので、思わず「やる気がないなら帰っていいです」と強く言ってしまいました。
すると相手は無言で施設を出ていき、翌日から来なくなりました。
今日で無断欠勤3日目ですが、このまま放置しやがては退職扱いにしても問題ないものでしょうか。ちなみにこの職員は一人暮らしで、身元保証人は付けていませんでした。
少し厄介な状況ですね。といいますのも、もしこの職員が、何も要因が無い状況で無断欠勤を始めたのであれば、恐らく就業規則にその場合「欠勤何日目で自然退職とする」といった規定があるはずなので、それに従い淡々と処理すればよいでしょう。
しかし本件では「帰っていいです」と言っているため、これをいいことに「自宅待機命令を出された」等と自分に都合よく解釈し、休職手当等を狙っている可能性があります。そうなると面倒なのですが、まず就業規則では休職時の扱いはどうなっているか確認しましょう。
無給となっていればひとまず安心ですが、次に相手は「上司に不当なパワハラを受けた」等と主張してくるおそれがあります。
パターンとしては、大抵音信不通になったと思ったら労働基準監督署に相談に行っており、ある日労基から「○○さんから相談(通報)があったのですが」と問い合わせが入る、というものです。悪質な場合は、この一事をもって「うつ病になった」等と医師に診断書を書かせる者もいます(本当に精神的損害を受けた、と言い得る場合もあるため、本当は一概に悪いこととは言えないのですが)
「言った言わない」になる可能性があるため面倒なのですが、概ね事実であると認める場合は、もし強く言い過ぎたといった反省点がある様であれば、しゃくに思われるかと思いますが自分の思いを手紙にして送る等されると良いでしょう。
いずれにせよ、放置しておくことは雇用主にとって不利となるだけですので、電話等何等かの方法でコンタクトを取り、至急勤務に戻るよう促すべきと考えます。もし拒絶する様であればその理由を聞き、退職を望むのであればそれでやむを得ないでしょう。
ともかく労働事件全般にいえることですが、問題は漫然と放置しないことが肝心です。