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Q:5 問題職員に辞めてもらうときの注意点は
通所リハビリを運営する有限会社の代表です。Q4に関連して質問があります。
ある従業員が「管理者として経験を積みたい」というので新規事業所の所長を任せたのですが、営業成績が悪く赤字続きなので閉鎖しようと考えています。
もしこの者に辞めてもらう場合は、経営不振が理由である以上「整理解雇」という形にならざるを得ないのでしょうか。
普通にやれば十分黒字経営できる環境であり、そもそも閉鎖に至ったのは本人の努力不足が主な要因であるため、釈然としないのですが…
仰る通り、真の原因がその人の努力不足にあるのであれば、整理解雇ではなく普通解雇の形をとるべきと考えます。整理解雇は飽くまで会社側の事情によるリストラであるところ、解雇が認められるには非常に高いハードルが課されます。
Q4で解説しました通り、従業員に「辞めてもらう」には様々な「理由づけ」が考えられ、どのような建て前(特に「どちらが」辞めることを申し出たか)で分かれることとしたかが決定的に重要です。
本件の場合は、ともかくも本人と面談し、まず相手の考えや本心を引き出します。自分の責任であると受け止めており、客観的にもある程度そのことを証明できるようであれば、自主退職を考えるか、或いは別ポストで管理職以外の職に異動することを提案する等します。
重要なことは、雇用主の側で結論を出し、一方的に相手に通知することです。その逆を行き、まず相手の見解と希望を尊重するというスタンスで臨むようにしましょう。
うっかり発言した言葉を取り上げ「パワハラを受けた」等と後から追及されるおそれもあるため、録音(相手の許可を取る必要はなく、秘密録音で構いません)することも忘れないようにしてください。