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   Q:30  介護施設の非常口の施錠の可否

特養内の老人デイサービスで勤務しています。建物の非常口について質問です。うちは普段非常口のドアを施錠していますが、内側からストッパーを外せば、誰でも開けられる仕組みです。

しかし、それでは認知症のご利用者が離設・徘徊してしまう危険があるため、鍵を挿し回さないと開かない仕組みに変えたいと考えています。問題ないでしょうか。

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微妙な問題といえます。結論はどちらもあり得るため、地元の市区町村の消防署に確認してください。

非常口の施錠の可否は、各自治体ごとにより異なります。例えば東京都であれば、都の「火災予防条例」があり、そこには「前号の戸(※非常口)は、公開時間又は従業時間中は、規則で定める方法以外の方法で施錠してはならない。」と定められています(54条4号)。

そして、この条例に付随する「火災予防条例施行規則」には、非常口の管理の条件として次の様に定めています(11条の3)。「かぎ等を用いず屋内から開放動作で解錠し、かつ、開放できるもの」

これだけ見ると、鍵を用いて開錠する時点でアウトと思えますが、同じ条項には次の但し書きがあります。

「ただし、人が常時監視し、非常の際容易に解錠できる場合は、この限りでない。」

つまり介護施設でいえば、職員がいつでも目を配ることができ、かつ非常時にはその職員が簡単に開けられるようになっていればよいということです。

そうなると、必ずしも鍵を用いた施錠が不可とは言い切れないことになります。ですから、やはり念のため地元の消防署に尋ねられた方が良いと考えます。自治体ごとに異なるとはいえ、元は総務省消防庁の雛形を参照しているため、上記のガイドラインとそうかけ離れたものにはならないと思われます。

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