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   Q:26  ボランティアが付き添い中ご利用者を転倒させた

社会福祉協議会の部長職の者です。うちの組織では訪問介護事業を営んでおりますが、高齢者の外出介助や買物の手伝いなどをするボランティアも実施し組み合わせてサービスを提供していました。

ところが先日、あるボランティアの方が、通院介助中ご利用者を転倒させ怪我をさせてしまうという事故が起きました。この件に限らず、ボランティアの場合事故の責任はどのように解釈すれば良いのでしょうか。

個人的には、やはり無料である以上そこまで高度の賠償義務を負わされてはたまらない、という思いがあるのですが…

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お考えのとおり、無償である以上通常の介護サービスよりは責任は軽減されますが、それでも原則として責任があるという点は変わりません。ですから本件でも、相応の対応を検討する必要があるといえます。ボランティア保険に加入されているのであればまずはその適用が無いか、保険会社に問い合わせてみると良いでしょう。

相談例と同種の古い裁判例(東京地方裁判所判決/平成7年(ワ)第6296号、平成7年(ワ)第2062号 )がありますが、社協が利用者側から提訴され結論として責任は認められませんでした。

判決は「歩行介護を行うボランティアには、障害者の身を案ずる身内の人間が行う程度の誠実さをもって通常人であれは尽くすべき注意義務を尽くすことが要求されているというべきである」として、一瞬利用者のもとを離れたボランティアの責任を否定しました。

 

もっともこれは地裁判決に過ぎず、これからボランティアに関する裁判例が多数出てくるものと推測されます。今後の裁判事例の動向を注目する必要があるといえるでしょう。

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