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Q:11 退職したいが辞めさせてもらえない
老健に勤務する者です。主に夜勤で6年間勤務してきましたが、有望な職員は皆辞めてしまい、自分も有給を消化させてもらえない等理不尽なことが続きましたので退職を決意しました。
そこで、便箋に「翌週から有給を使い、1か月後に辞める」旨の退職届を手書きで書き施設長に提出したのですが、施設長からは「所定の届け出用紙でないと受け付けない」と言われ突き返されてしまいました。
その後所定用紙に書き直して出しましたが、本部の方には話がいっていないらしく、来月のシフトも勝手に組まれてしまいました。
自分としては、有給を全て消化して退職することとしたいのですが、どうすれば良いでしょうか。
悪質な施設ですね。本来従業員の退職は憲法上の職業選択の自由を根源とする民法及び労働基準法上認められた権利であり、これをないがしろにすることはコンプライアンス精神の欠如といわざるを得ません。
そもそも退職の意思表示の方法については、法律に特段の定めはなく、極論口頭でも成立します。最初に手書きで提出された退職届で十分認められ、有給の使用は労働者の権利ですから、原理原則論でいえば退職届に記載の通り手続きを進めるよう主張することが可能です。
しかし、現実に無視されシフトが勝手に組まれてしまったとのことですので、特に急ぐ必要も無く穏便に辞めたいということであれば、改めて退職届を本部の方に持参し、事情を説明した上で毅然と辞める旨告げると良いでしょう。その際必ず相手との会話を秘密録音しておいてください。
要はその施設は、人がどんどん辞めて行ってしまい補充が追い付かないので、あの手この手で止まらせようとしているのでしょうが、その様な状況になったのも自業自得ですから仕方ないことですね。