
Q&A形式で解説/「丹田ベルト.たすけ」開発の軌跡
Q:開発の軌跡、開発の動機は!?
A:はい、開発への想いを本格的に意識するようになったのは2022年の夏より足首を固定しない尖足マヒ用装具『コロバンダー』を世の中に出したことが切っ掛けでした。大勢の尖足患者と交流を持つようになり尖足患者が集うコミュニティから沢山の声を集約する機会を得るようになりました。
そして、そこから見えてきたことはマヒした足首や爪先だけでなく●膝 ●股関節 ●腰 ●首 ●健側のサポートが必要な多くの患者の存在でした。つまり、患肢の一部分を見て装具を処方するのではなく全身症状を捉えてアイテムを処方する必要性があるのです。
では現実はどうでしょうか!? 医療サイドから渡される装具はほとんどのケースで足首をプラスチックで固定する所謂、AFO装具のみで、後は患者とその家族任せが常態化していたのです。施術家で発明家である私は思いました、それはあまりに不親切、知識の乏しい患者と患者に丸投げは酷であると…。
それだけではありません、私は40数年の施術家人生で尖足マヒ患者が健常者に比べ、例えば5年後に体の傾きや不自然な分回し歩行などによって、身体の至る所に不調を来す症例を沢山目の当たりしたことで、患者さんの将来を見据えた福祉用具の処方を意識するようになりました。
また、パーキンソン病の歩行介助で夫の腕を組んで歩行介助中の奥様が一緒に転ぶ事例を治療したことで介助者のサポートの必要性も強く感じるようになりました。結果、私が成すべきことの行きついた答えは、『●患者の全身症状と●将来を捉え、 ●介助する人にも思いを致して福祉用具を処方する医療文化の創造』でありました。

Q:理想の福祉用具を提供する手段は?
A:全身及び介助者サポートを網羅する手段として3つのツールをセットにする方式を開発、これらの相乗効果で理想の用具提供の実現を目指しました。
