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   Q:1 職員の私語・勝手な写真撮影を止めさせたいが

特養の施設長です。最近SNSが普及し誰でも簡単に写メや身近な情報を世間一般に公表できる様になりましたが、施設においてはご利用者の個人情報が流出しないか心配です。

 

職場は女性が中心であるため、何かあると休憩時間など誰かの噂話やお喋りに花が咲くのですが、下手をすると利用者ご家族や外部の人間が出入りする廊下などで私語を交わしていることもあります。

 

イベントなどで、満面の笑顔のご利用者を携帯で記念撮影する職員もおり、待ち受けに設定していたりします。ご利用者と距離が縮まりいい意味で親しくなることは良いのですが、一歩間違えば情報が流出してしまい、ご家族から責任を追及されるのではないでしょうか。

 

職場の空気に水を差すようで中々強く言えないでいるのですが、何か良い方法があれば教えて下さい。

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個人情報については、いわゆる介護施設については保護法自体は適用されないものの、厚労省発の「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイドライン」によりご利用者の個人情報を保護することが求められています。

ここにいう「個人情報」とは特定の個人を識別するに足りるあらゆる情報を指し、氏名、生年月日、性別、身体的特徴、風貌などが広く含まれます。なお医療介護の世界では、ご利用者が亡くなった後も同様に保護対象となります。


基本的に個人情報の「保護」とは、①取得する情報を特定した上で本人の同意を得て入手し、②入手した情報は特定の目的にのみ用い、それ以外の理由で漏えいさせない ことを意味します。それに照らせば、私語や携帯の写メでご利用者の個人情報を職員達に安易に取得・流布させることが如何に危険なことか分かりますね。


「折角できた現場のいい空気を壊したくない」というお気持ちは分かりますが、施設長として皆を管理する立場である以上、心を鬼にしてこの問題に取り組まなければなりません。具体的には、まず全体研修など職員が集まる機会に改めてアナウンスをしましょう。「これからはご利用者の個人情報保護をより充実させていきます」と宣言します。

 

その上で、職員のたまり場となりやすい喫煙スペースなどにSNSで個人情報や写真をみだりに掲載しない様注意を呼びかける張り紙や、事務局スペースには「私語厳禁」と書いた張り紙をする等して環境を整備します。

 

現実にご家族側から「勝手にうちの親の写真を載せないでくれ」といったクレームがくれば「実例」として恰好の戒めの材料になるのでしょうが、そうなってからでは遅すぎますので、やはり地道な啓発・意識に浸透させる活動を続けるのが一番です。

 

職員によっては、何度言っても改めない場合には懲戒処分を検討しなければならない場合もあるでしょう。「飴と鞭」ではありませんが、組織を回していくためには引き締めも大切です。施設長は孤独で大変かと思いますが、頑張ってください。

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